リベラルアーツ
2023.05.10

【酒池書林】ミッシェル・ウェルベック『服従』

作家・宇田川悟 
聞き手:賢者のワイン店番・上野善久

在仏20年を超え、フランス社会の実相も背景も肌で感じ表現してきた熟達者が選んだのは、意外な本でした。意外というのは、日本社会にどっぷりと漬かりきっていた聞き手の怠惰が不意打ちにされたスクショともいえます。フランスにイスラム政権が誕生するという予言的小説が、フランスのみならず広くヨーロッパで大ベストセラーになっていたことを、対岸視していた不明を恥じながらお伝えします。   (宇田川悟氏は2024年8月に逝去されました)