リベラルアーツ
2024.02.14

【酒池書林】山田昌弘『希望格差社会』

東京農業大学教授・渋谷往男

2004年に出版された本書は、格差社会論争の火付け役となりました。著者は「パラサイトシングル」の名付け親でもあり、格差社会の議論を常にリードしてきた社会学者です。単に経済的な格差を超えて希望自体に格差が生じているという指摘は、分断社会に変容した日本を考えるうえで古典となる本です。社会全体を俯瞰する立場にあるすべての教養人必読の書として、地球環境を考える農学者が推薦します。
(聞き手:賢者のワイン店番・上野善久)